クリスマス

欧米つまり多くのキリスト教徒はクリスマス・イブに深夜ミサに参加して、世界平和などを祈る習慣があります。夜パーティをする人もいないわけではないですが、敬虔な人は翌日の昼にディナーを食べて、お酒を飲んでお祝いをします。午前中はクリスマス・モーニングといい、深夜ミサで寝不足なので、少し休息したり、子供たちのお楽しみであるプレゼント交換をしたりします。12月になるとクリスマス・ツリーを飾り、その前にプレゼントを置きます。通常は家族全員に贈るので、5人家族なら2個のプレゼントが置かれて、誰から誰へのどんなプレゼントなのか、ワクワクして待つわけです。そしてクリスマス・モーニングに1つずつ開けながら、贈り主に感謝の言葉を述べます。これは家族がお互いの趣味やら好みがわかっている、つまり愛していることの証なのです。小さい子にはそれができませんから、サンタクロースからのプレゼントがあるわけです。

サンタクロースのあの赤い衣装は昔から決まっていたわけではなく、コカ・コーラが雑誌の宣伝に載せて以来、そうなってしまいました。サンタクロースの起源は諸説ありますが、私は北欧のnisseニセという妖精が元になったという説を信じています。ニセはいろいろな色の服をきており、Father Christmasのお手伝いをしています。これらの伝説が一緒になって現在のサンタクロースになったのではないでしょうか。

クリスマスのディナーは国によって違いますが、アメリカではターキーとパンプキンパイという感謝祭と同じディナーの家庭が多いようです。ターキーは日本ではなじみがないのでチキンで代用しました。ターキーは普通クランべり・ソースかグレイビー・ソースで食べます。白身と赤身があるので、大きなターキーの丸焼きを切り分けるのがお父さんの役割とされており、カービングナイフとフォークでリクエストに応じて部位をスライスして配れるようになると一人前のお父さんということになります。また焼く時に中にポテトやオニオン、パンなどの詰め物をするのですが、これをスタフィングといい、肉汁がしみ込んでいて、楽しみの1つです。付け合わせはマッシュポテトが多いです。豚肉好きはもも肉をシロップなどで甘く光沢をつけて焼いたハムを食べます。ハムというのは元々もも肉のことです。牛肉好きはリブ・ローストです。どれもおいしそうです。

スイーツはパンのようなフルーツケーキ(ドイツではシュトーレン)で中身はドライフルーツ、ナッツなどで、周囲を水あめで固めてカチカチにするタイプもあります。そして赤白の縞模様のステッキ状のミントキャンディも有名です。シュガークッキーとかジンジャーブレッド(クッキー)など日本とはまったく違うお菓子が定番になっています。パイもいろいろあって、ミンス・パイという香辛料の聞いたひき肉をパイにしたものも有名です。ミンスは肉を挽くという意味で日本でメンチというのはここから来ています。
飲み物も日本ではシャンパンが多いのですが、アメリカではエグ・ノグという独特の飲み物をクリスマスに飲みます。既製品をスーパーでも売ってますが、ミルクセーキにシナモンのフレーバーがついたものです。これにラムやウオッカなどのスピリッツを入れるのですが、飲みやすいので飲みすぎてしまうのが難点です。卵の黄身とミルクで胃壁をコーティングしているから、大丈夫とアメリカ人はいいますが、肉を飽食した後なので、日本人にはけっこう胃にくると思います。子供は無論飲めませんから、アップルサイダーです。サイダーも本来はアルコールの入ったもので日本でシードルCidreといってますが、要するにサイダーCiderです。子供向けには透明のリンゴジュースです。日本ではサイダーという甘い炭酸水で、リンゴとは全く関係ないのですが、これもアメリカ文化を真似たものです。ついでにいうとラムネも元はレモネードなのですが、レモンは入っていません。

またしても日本の常識は戦後のアメリカ文化の風物の代用品が進化したものが多いですね。ヨーロッパはまた違う風物なのですが、それはまた来年のお楽しみに。

クリスマスプレゼント