小雪

11月22日は二十四節気の小雪です。「小雪」をネット検索すると最初に女優さんのサイトが出てきます。いまはショウセツよりコユキの方が有名なのですね。二十四節気は旧暦の行事ですが、旧暦は太陽太陰暦なので太陰暦の行事よりも現在の新暦とのギャップが少ないのです。今年の小雪は11月22日から12月6日までの15日間です。

小雪の間は寒い日もありますが、日中は温かい日もあり、こういう日を小春日和といいます。そもそも小春というのは、勿論女性の名ではなく、旧暦の10月の別名です。

小雪の最初である初侯は虹蔵不見(にじかくれてみえず)といいますが「蔵」には潜むという意味があり、虹が見られなくなる頃という意味です。日差しも弱まり虹が出てもすぐに消えてしまいます。また空気も乾燥するので、虹も出にくいです。
次侯は朔風払葉(きたかぜ このはをはらう)です。「朔風」とは北風のことで、木枯らしが木の葉を吹き払う頃ということです。
最後の末侯は橘始黄(たちばな はじめて きばむ)です。橘の実というのは今であまり見かけなくなりましたが、橘は日本固有の柑橘類です。葉が枯れない常緑樹なので、永遠の象徴とされ、その実は「不老不死」の実として『日本書記』にも登場します。京都御所紫宸殿の南庭に植えられ「右近の橘、左近の桜」とされ、お雛様の飾りにもされています。大きな神社もそれに習っている所もたくさんあります。

永遠であることが文化の永久に通じるとされ、文化勲章のデザインにも採用されています。文化勲章は文化勲章令という法律で戦前(昭和12年)定められた特別な勲章で、他の勲章には階級がありますが、文化勲章には階級がありません。文化勲章は、章、鈕、環、綬の各部から構成されていて、章は橘の五弁の花の中心に三つ巴の曲玉を配しており、鈕は橘の葉と実を、それぞれ緑色と淡緑色で表しています。環は金色で小形の楕円であり、綬の幅は3.7センチメートルで淡紫色と定められています。

橘は別名をヤマトタチバナといい、西日本の海岸近くに自生していることもあるそうです。家紋にも多く取り入れられ、基本の橘紋の他、三つ橘、五つ寄せ橘の他、一見橘に見えない陰橘というデザイン化されたものもあります。橘紋は十大家紋の1つで、黒田氏、井伊氏など大名から旗本にも用いられています。日蓮宗の寺紋は井桁に橘で開祖日蓮が井伊氏一族の出身であることに由来するそうです。石清水八幡宮は橘紋と三つ巴が神紋としています。京都の梅宮大社も橘紋を社紋としています。

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