インターネットの誕生

1969年10月29日インターネットの元型である「ARPANET」と呼ばれる米国国防省の軍事ネットワークによる初めての通信が行われました。これがインターネットの誕生です。なので今年で53歳になります。ARPANETはAdvanced Research Projects Agency NETworkの略称です。直訳すれば高等研究計画局網でしょうか。現在も使われているパケット交換方式のネットワークが初めて使用されました。カルフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)からスタンフォード研究所(SRI)に接続し、最初ARPANETのリンクが確立しました。“LOGIN”の文字列を送信しようと試み、“L”、“O”と一文字ずつ入力し、送信を確認した後、“G”と打ち込んだ所でシステムがクラッシュしてしまいました。これが「インターネット」という革命の始まりでした。どんな発明も最初はこの程度です。アメリカ国防総省が資金を提供し、いくつかの大学との共同研究でプロジェクトが行われました。パケット交換技術はイギリスのドナルド・デービスとリンカーン研究所のローレンス・ロバーツの設計に基づいていました。実が11月21日は「インターネット記念日」となっていて、ARPANETの公開実験が上記2校にUCサンタバーバラとユタ大学の4か所を結んでの通信であったことに由来しています。生まれた日とお披露目の日に分かれているわけです。元祖と本家みたいなものでしょうか。最初の文字がLOだけだったのはいろいろな皮肉が生まれそうです。Last Order, Local Office, Liaison Officer(連絡将校), Lutte ouvrière(労働者闘争のフランス語), Limited Online, Lock Outなどいくらでもできそうです。ロケットのLift Off、レーダーのlock onなどの軍事用語もあります。
インターネットは今日では不可欠な存在にまで進化し、個人間通信ツールになったことでSNSに発展、通信メディアに革命が起きました。グーテンベルグの印刷術の発明がキリスト教聖書の大量配布に貢献し宗教革命の要因となったのと同じく、インターネットにより一方通行のマスメディアであるラジオ・テレビに加え、双方向のインターネットと個人発信を可能にしたことで情報の大衆化が行われたことは情報革命といえそうです。SNSは今や個人間通信の枠を超え、YouTuberのような職業まで生み出し、新たなマスメディアになっています。また一方でサイバーテロというあらたな兵器を生み出すことにもなりました。情報伝達が単方向か双方向というのはタイプの違いに過ぎなく、どちらにも必要な機能があるのですが、日本の行政は長く単方向伝達である通達の伝統からなかなか抜け出せず、官僚機構は今でもその習慣が続いています。民間も昔は上意下達が普通でしたが、今では双方向の情報交換が重要であることに気が付いています。あまり目立たないですが、これこそ情報革命だと思います。

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