秋土用の入りと統計

土用といえばどうしても夏の土用の丑の日を連想し、鰻を食べることが浮かびます。平賀源内恐るべし、日本人は完全に洗脳され刷り込まれて、もはや文化になっています。土用は季節の変わり目で、秋土用は次の立冬前の18日間を示します。今年は旧暦長月25日、新暦10月20日が秋土用の入りとなります。土用は逆算なので新暦11月7日が立冬です。そもそも土用とは日本の風土に合わせて、とくに農業との関係で設定されており、陰陽五行説を四季にも割り当て、春が木気、夏が火気、秋が金気、冬水気としています。土気がどこにも当てはまらないので、季節の変わり目となる四立である立春、立夏、立秋、立冬の18日前からを土気として土用としています。そして言霊というか、語呂合わせというか、季節の変わり目なので土いじり(農業)をせずに身体を休めることを目的としたものと考えられます。秋が金気ですが、金は金銭のことではなく金属の方なので、怪しげな語呂合わせの占いなどにご注意ください。
旧暦の行事はいわば経験則に基づいた慣習なのですが、明治以降はこれらをすべて迷信として西洋流が正しい文明開化ということになって排斥されてきました。戦後はとくに自然科学偏重になって、科学的根拠がない、ということになってしまいました。では科学的根拠とは何かというと、多くが統計的データを中心としています。10月20日はその統計の日でもあります。世界統計の日World Statics Dayは第1回が2010年10月20日に設定され、以降5年ごとに10月20日を「世界統計の日」とすることが国連総会において決議されました。次は2025となります。ところが日本政府(総務省)は「統計の重要性に対する関心と理解を深め、統計調査に対する国民のより一層の協力を頂けるようにと定めた「統計の日」(毎年10月18日。昭和48年7月3日閣議了解)の周知を図り、」(同省HP)としています。根拠は我が国最初の近代的生産統計である「府県物産表」に関する太政官布告が公布された明治3年9月24日(太陰暦)を現在の太陽暦に換算した日10月18日だからだそうで、なんとも非科学的な理由です。2025年には18日と20日の二日にやるのでしょうか。それともまた閣議で特例としてずらすのでしょうか。こういう恣意的操作が実は、統計では当たり前なのです。マスコミ解説などではグラフを提示して統計的なデータで説得しようという手法が蔓延していますが、たとえばアンケート調査では調査会社ごとに数字が異なります。典型的なのが内閣支持率です。統計で社会分析する技法は定番ですが、国民のほとんどは統計学を学びません。そこで数字のマジックに踊らされる結果となります。コロナパンデミックではプロパガンダかと思うほどマスコミ統計に一喜一憂させられました。今こそ統計分析を学ぶべきです。計算方法ではなくその本質を知るべきです。

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