Columbus Day

10月12日、アメリカの多くの州はコロンブスの日ということで祝日になっています。1492年10月12日にクリストファー・コロンブスによるアメリカ大陸への発見および到着を祝う日で、日本の西洋史でも「コロンブスのアメリカ大陸発見」というように習うのですが、実は多くの議論があります。Columbusは英語に近い発音だとコランバスです。よくあるローマ字風の読み方ならコルムブスとなるはずですが、すでに日本では定着してしまい訂正しようという動きは見られません。Columbusから来るColumbiaは「初めて」というニュアンスがあるため、レコード会社名やいろいろな米国製品に見られます。米国の首都はWashington, District of Columbiaで通常はDCと略されます。日本語訳はワシントン・コロンビア特別区となっています。ワシントンは独立戦争の英雄で初代大統領ですが、ワシントン州というのもあるので、米国では首都をDCと呼んで区別していますが、日本のマスコミは相変わらずワシントンと呼んでいます。そして首都は特別区であり州に属さないこともあまり知られていません。
コロンブスはスペイン王国の支援で大西洋を航海し、西の果てにインド大陸があると信じて突き進んだ結果、現在の西インド諸島のサン・サルバドル島に上陸、2回目の航海で現在のキューバのドミニカ島に上陸、原住民をインディアン(インド人)として虐殺していきます。彼を含むスペイン人の目的は金であり、植民地化することでした。完全な黒歴史であったわけです。そのせいで以後もインティアンあるいはインディオと不名誉な名前で呼ばれることになった原住民は現在Native Americansと呼ばれることになりました。そのアメリカという名称は南米大陸の発見者はアメリゴ・ヴェスプッチであるというドイツ人地理学者ヴァルトゼーミュラーの主張が採用されて、アメリカ大陸となったわけです。コロンブスが航海したのはカリブ海から中南米にかけてであって北米ではないので、日本人が想像するような北米発見ではないのです。Columbusはジェノバ出身のイタリア人で、クリストフォロ・コロンボが本名でその英語読みがColumbusになりました。刑事コロンボのコロンボと同じです。コロンブスが率いたスペイン軍はカリブ海や中南米で金を目的に残虐の限りを尽くしたので評判は極めて悪く、コロンブスの日そのものへの抵抗も続いています。コロンブスの到来は現地の人々の生活を変えてしまったため負の評価が強く、以後の北米はスペインに代わり、フランスやイギリスの植民地化が行われ、最終的にイギリス植民地として発展していったという歴史から、米国史から白人の黒歴史を消してしまうために「コロンブスのアメリカ大陸発見」という美談に変え、日本がそれを鵜呑みにしてきた、という歴史があります。外国のことなので関心は低いといえばそれまでですが。

コロンブス