Sterling silver

9月25日はスターリングシルバーの日だそうです。1880年(明治13年)創業の日本初の銀製品専門店である株式会社宮本商行が制定したそうです。スターリングシルバーの純度1000分の925の「925」から9月25日としたもので、スターリングシルバーとは、92.5%が銀、7.5%が銅などの割り金をした合金のことです。銀の美しい光沢を保ちながら加工しやすい柔らかさを兼ね備えているのが特徴です。100%が銀の「純銀」は柔らか過ぎるため、傷付きやすく、加工には不向きで、酸化しやすく、すぐに黒ずむ性質があります。銀製品は歯磨きで磨くときれいになりますが、なかなか面倒です。そこでスターリングシルバーにように割り金と呼ばれる他の金属を配合して合金という形で利用されるようになりました。現代では価格が安く錆びないステンレスにとって代わられて、銀の食器類はあまりみなくなりました。
長い歴史のあるイギリスの銀貨のことをスターリング・ポンド(pound sterling)といい、これはイギリスの通貨「ポンド」の正式名称でもあります。sterlingという単語には「本物の」「信頼できる」などの意味があり、これはイギリスの銀貨が法定の純度を保っていることからきています。Sterlingだけで英貨という意味にもなります。
欧米では「銀のスプーンをくわえて生まれてきた子どもは幸せになる」(Born with a silver spoon in one’s mouth)ということわざがあり、幸福への願いを込めて誕生祝いや洗礼の折に銀のスプーンを贈る風習がありますが、少なくなってきたようです。外国の土産屋にはコレクター用のスプーンがおいてありますが、多くはいまでもスターリングシルバーのスプーンに陶製の飾りがついています。現地の特徴が描いてあるので今でも人気がありますが、最近はマグネットに押され気味です。
銀は昔は世界共通の通貨で、とくに日本は石見銀山などから算出する豊富な銀が外国貿易に使われました。「銀行」というのはその名残りでもあります。「銀行」という名前の由来は明治 5年(1872)制定の「国立銀行条例」の典拠となった米国の国立銀行法(「National Bank Act」)の「Bank」を「銀行」と翻訳したことが始まりだそうです。当時はお金には金も銀もあり、それを扱う店であり、中国語で「店」を意味する「行」を重ねて「金行」あるいは「銀行」という案が有力になりましたが、結局語呂のよい「銀行」の採用が決まったそうです。中華圏では今でも金行という貴金属店があります。Bankの語源は15世紀にイタリアの両替商が使用したBANCO(カウンター)がフランス語に入り、古ゲルマン語から英語に変遷しました。Bankと銀行はそれぞれの歴史があります。銀は昔の日本語ではシロガネと呼ばれていて白銀という語に残っています。銀は価格の乱高下があり投機の対象になることもありました。

銀貨