宇宙の日

9月12日は宇宙の日だそうです。国際宇宙年であった1992年に日本の科学技術庁と宇宙科学研究所が制定した記念日で、公募により、毛利衛さんが日本人として初めてスペースシャトルに搭乗して飛び立った9月12日に定められたそうです。最近は月探査のアルテミス計画とかも話題になり、日本のハヤブサやカグヤの活躍もあって興味をもつ人も多いです。
ところで宇宙の英語は3つあることをご存じでしょうか。よく見かけるのがspace。スペースシャトルなどで使われています。Universeもまあまあ見かけますが、ミスユニバースくらいしか思い浮かばないかもしれません。形容詞形のuniversalの方がよく見かけるでしょう。もう1つcosmosというのがあるのですが、使用頻度は低いのでコスモスと書くと花の方を連想されると思います。それぞれに意味があるのですが、解説はなかなか難しいので直訳をご紹介します。Spaceは空間なので宇宙の意味ではouter spaceつまり「大気圏外空間」となります。Universeは「唯一の」という意味が含まれるので、宇宙全体を示しますから「天地万有」という訳語があります。Spaceの場合は地球の外なので地球を含みませんが、universeの場合は地球を含む宇宙全体を意味します。Cosmosというのはギリシア語を語源としていて、「複雑でありながら秩序のある存在」という意味をもっています。それで宇宙論をcosmologyといいます。宇宙の起源や構造を研究する分野です。似たような分野でastronomyというのがあり、こちらは天文学と訳されています。コズモロジーが哲学的なニュアンスがあるのに対しアストロノミーは自然科学的なニュアンスがあります。ちなみに宇宙飛行士はギリシア語の宇宙であるastroと乗組員という意味のnautesを組み合わせたastronautsといいます。Astroは単独で使われることがなく合成語として登場します。鉄腕アトムが米国ではAstro Boy宇宙少年と訳されたことはごぞんじの方も多いと思います。Atomは原子の意味であり、atomic bombなどのニュアンスがあって避けられたのでしょう。
宇宙について語ることは、昔はロマンチックな要素が大きかったのですが、近年は月の土地とか火星の土地などの権利問題がでてきて、月の資源が取り沙汰されるようになりました。月も眺めて感傷にふけっている場合ではなく、どこかの国に獲られるのではないか、という現実な話になってきました。ロマンの正反対の現象ですが、文明の発達というのはそういう側面が常に付随します。生命の神秘についても同じようなことが起きていて、現代はより倫理について真剣に議論しなくてはならない時代です。エスノロジーethnologyは消費行動や生産行動のような世界に矮小化するのではなく、科学や文明の発達についてこそ真剣に考えなくてはならないはずです。

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