クシの日

9月4日はクシの日です。クシにも串と櫛があります。今回は櫛についてです。櫛のことを英語でcombコームといいますが、最後のbは発音されません。Silent bというのですが、なぜ綴りにあるのでしょうか。実は他にも発音しないのに綴りにある文字がありますが、knowのk、write のw、listenのtなど英語の勉強の時、不思議に思われませんでしたか?最後に発音されないbが来る単語は意外にあって、climb登る,lamb子羊, thumb親指, plumber配管工, tomb墓など比較的日常語彙があります。そしてmの後に来ているという共通点がわかります。これらの語の起源は古代英語のさらに前の西ゲルマン語です。英語としては古い語彙なのです。なぜbがあるかというと大昔は発音していたのです。現代では発音しないのが標準ですが、発音しても母語話者なら意味はわかるらしいです。もっともすごく発音しにくいですし、日本語のように母音を入れてコームブではだめです。子音だけmbと発音できる日本人は稀有でしょう。同様に発音しないk,w,sなどは発音しても問題はないです。ただし母音を入れてはいけません。実際、oftenは日本ではオーフンとしか習いませんが、oftnのようにtを発音する地域はかなりあります。少数ですがlistnとtを発音する人もいます。
櫛のcombは知っていてもhoneycombと同じ語源ということを知らない人が多いと思います。日本語ではハニカムというのが普通で専門用語などでハニカム構造という使い方をしています。ハニカム構造というのは正六角形を隙間なくぎっちりを詰めた蜂の巣のような構造をいいます。少ない材料で強度の高い板などを作る時の構造です。ハニカムとは蜂の巣のことで、英語では蜂の櫛という表現をするのです。日本語の櫛は髪をとかす道具しか意味しませんが、英語では鶏のトサカとか波がしらという意味もあり、尖ったものが連続していればcombということになります。またそのまま動詞にもなり、櫛けずる、櫛を入れる、髪をとかす、という表現の時はcomb1語で表現します。また髪のもつれをすいて真っすぐにする、という意味から派生して、徹底して探し出すという意味もあります。知らないと次の文の意味がわかりませんね。
They combed the village for the lost child. 彼らは迷子を見つけようとして村をくまなく捜索した.
専門用語で周波数コムというのもあり、櫛の歯のように波が定期的に並ぶことを言うのですが、近年、光周波数コムをレーザー光で作りだす技術がいろいろ開発され、その応用として周波数コムを天文学における分光学的観測を拡張する技術astro-combとして発展させていることに関心が集まっているそうです。櫛という表現の比喩なのですが、イメージが湧きやすい応用範囲の広い語です。

櫛