葉月二日、大雨時行

大雨時行(おおあめときどきふる)は大暑の末候、七十二侯の1つで、突然、夕立などの夏の激しい大雨が降る頃とされています。ゲリラ豪雨とか線状降水帯とか用語は時々で変わっても昔からこの時期には突然の大雨が降っていました。この時期の食べ物としては西瓜が旬とされていたのですが、今では時期が少しずれています。魚は太刀魚です。どちらかというと九州や四国が産地ですが、温暖化の影響で今はかなり北の方でもとれるようです。ほぼ一年中とれますが、今が脂の乗る旬です。塩焼きや煮つけが多いのですが、蒲焼もおいしいそうです。鰻よりも好きという人もいます。太刀魚は獲れた時は銀色に輝いており名前の由来はその姿が太刀そっくりということなのですが、市場に出回る時には皮も剥げて銀色ではなくなっています。バター焼きやムニエルにも合い、調理法もいろいろあります。国産は少なく東南アジアからの輸入が多いとのことです。この時期の花としては百日紅(さるすべり)がきれいです。ピンクのもの、白いもの、紫のものがあり、庭木としても人気があります。次々に可愛い花が咲くので百日紅という漢字が当てられていますが、さるすべりの名前の由来は木の幹がツルツルしていることが由来のようです。寒さにも強いので育てやすく、花言葉は「あなたを信じる」ですが、じっと待ち続けている様子から来ているのかもしれません。
葉月の語源は例によって諸説あり、「葉落ち月(はおちづき)」が「葉月(はづき)」に転じたという説があります。新暦の9月にあたる葉月は落葉や紅葉が始まる時期ですから、そんな気もします。また北の方ではシベリアから雁が越冬のために渡ってくる月であるため「初雁月(はつかりづき)」が転じて「はづき」になったという説もあります。稲の穂が張る月である「穂張り月(ほはりづき)」「張り月(はりづき)」が転じたという説もあります。葉月の異名には季節感のあるものがあります。仲秋(ちゅうしゅう)というのは陰暦の7月から9月が秋であり、8月の葉月が、秋の真ん中に来るからです。したがって仲秋の名月は葉月十五日の満月です。2022年は9月10日です。雁来月(がりくづき、がんらいげつ)というのは文字通りシベリアから渡り鳥の雁が来る月だからです。反対に燕去月(つばめさりづき)という燕が南方へ去っていく月というのもあります。渡り鳥は確かに季節を教えてくれます。観月とか壮月という呼び名もあるそうです。竹春(ちくしゅん)ともいうそうです。南風月(はえづき)は南方からの強い風つまり台風の季節であることから「南風月」とも呼ばれました。南風をはえ、東風をこち、と呼ぶのですが、北風と西風には読み名がないようです。「ならい」という異名は北風でも西風でも冬の風のことだそうです。

大雨時行